薬は化合物??? その2 ー 有機化合物

こんにちは、らいおんです。
医療用医薬品の研究開発について幅広く語っていきたいと思います。

今回は本丸の有機化合物について。
前回書いたとおり、ほとんどの薬は有機化合物です。
その有機化合物も低分子と高分子に分類できます。「古典的」な薬は低分子化合物、昨今一般的になってきた抗体は高分子化合物、そして中分子なんて分類も最近では出てきました。
これらは文字通り、分子の大きさで分けられています。

大昔からあるアスピリン、ペニシリン、抗ヒスタミン薬のような飲み薬は低分子化合物で、「低分子医薬品」と呼ばれています。20世紀はこういう薬が主役でした。

そして高分子化合物は、低分子医薬品に対して「バイオ医薬品」と呼ばれており、その代表格である抗体は、1990年代後半から本格的に登場しました。バイオ医薬品には抗体のようなタンパク質だけではなく、細胞、核酸、ペプチドも含まれます。なお、核酸やペプチドは上記で書いた中分子化合物として分類されることもあります。
また、技術の進展に伴い、低分子化合物とバイオ医薬品の複合型など、今後も新しい形の医薬品が開発されると考えられ、分類はどんどん複雑になっていくと思われます。

大まかに分けて、低分子医薬品とバイオ医薬品では研究開発の方法、薬が承認されるまでに必要な要素に明確な違いがあります。
この先はそれを少しずつ紹介していきます。

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