生物の成り立ち その1 - DNAからRNAへ

こんにちは、らいおんです。
医療用医薬品の研究開発について幅広く語っていきたいと思います。

どうやって薬がつくられるかを話し始める前に、生物の分子レベルでの成り立ちについて話をはじめたいと思います。

ヒト(人間のことを生物学的に話をするときにはカタカナで「ヒト」と表記します)を含む生物は細胞から成り立っていますが、その細胞の中では常に遺伝情報にしたがってタンパク質が作られていることにより生命が維持されています。

遺伝情報とは?
遺伝暗号というような言葉を聞いたことがあるかもしれません。
種差(例:ヒトとサル)、人種差(例:日本人とコーカシアン)、個人差(例:あなたとあなたの親)など、さまざまなレベルで同じ生物でも違いがありますが、その違いの多くは遺伝子に組み込まれた情報の違いによっておこります。
遺伝暗号はDNA(デオキシリボ核酸)上に、A(アデニン)、T(チミジン)、G(グアニン)、C(シトシン)からなる塩基配列として存在します。
AはTとGはCと結合することができ、2本鎖DNAは二重らせん構造をとります。DNA二重らせんの模式図はちょっと検索するとたくさん出てくると思います。

転写とは?
DNAは「転写」されてRNA(リボ核酸)になります。
リボ核酸はA(アデニン)、U(ウラシル)、G(グアニン)、C(シトシン)の4種の塩基があり、DNAの塩基と同様に対になることができ、RNAではDNAのTがUに置き換わっています。
DNA配列中に、転写開始の目印になるプロモーターという配列があり、そこに転写を担うRNAポリメラーゼが結合して、DNAの片鎖を鋳型としてmRNA(メッセンジャーRNA)が合成されていきます。

次はこのmRNAがどのようにしてアミノ酸に変換されるのかについてのお話です。

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