創薬研究 標的にしやすい分子2

こんにちは、らいおんです。
医療用医薬品の研究開発について幅広く語っていきたいと思います。

今回も引き続き薬剤標的の選び方についてです。
創薬研究 標的にしやすい分子1】ではシグナル伝達と細胞の表面にある分子についてお話ししました。
細胞内にある標的にしやすい分子についてお話ししたいと思います。

シグナル伝達の起点は細胞表面の分子ですが、その後のシグナル伝達に関わるものとして「酵素」があります。
酵素の反応は基質特異的で、それぞれの基質と酵素には「特異性」があります。つまり、標的になる可能性があるものが含まれいるわけです。
ただ、前回書いたとおり、そのシグナル伝達は地下鉄網のように複雑に絡み合っていますので、その酵素の中には複数のシグナル伝達の要になるようなものもあります。
よって、その標的にした酵素が目的の「特異性」を備えているかどうか、十分に検討する必要があります。ただし、前回もお話しましたが、敢えて複数のシグナルを抑えるところを狙うべき時もあります。いずれにしても、その標的にした酵素が、治したい病気を改善するのに適しているかについて、様々な角度から十分に検討する必要があります。

ここまでは実際に標的側の特性の大まかな分類について簡単にお話ししましたが、次からは、ではそれをどうやって制御するのか?のお話を少ししたいと思います。

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