生物の成り立ち その2 - RNAからアミノ酸、そしてポリペプチドへ

こんにちは、らいおんです。
医療用医薬品の研究開発について幅広く語っていきたいと思います。

前回は【生物の成り立ち その1 - DNAからRNAへ】遺伝情報であるDNAがどのようにしてRNAになるかについて簡単にお話ししました。
今回はRNAがどのようにしてアミノ酸、そしてポリペプチドになるのかについてお話しします。

DNAから転写されたmRNAの塩基配列は3塩基で1つのアミノ酸を表していて、コドンと呼ばれています。
塩基の種類が4種類で3塩基で1つのアミノ酸をあらわすので、4×4×4=64種類のコドンが存在します。
ヒト生体を構成するアミノ酸は20種類ですから、同じアミノ酸に複数のコドンが対応していることになります。なお、Met(メチオニン)とTrp(トリプトファン)には1つのコドンしか対応していません。
具体的には下記の表の通りです。

mRNAがアミノ酸に変換される過程は「翻訳」と呼ばれます。
翻訳で活躍する因子の一つに、tRNA(トランスファーRNA)というアダプターがあります。tRNAは、各コドンと結合することができる対になる配列を持ち、その配列に対応するアミノ酸を運びます。
翻訳はリボソーム上で行われ、mRNAの配列に従ってtRNAによって次々とアミノ酸が運ばれてくることにより、ポリペプチド(アミノ酸がつながったもの)が合成されます。
開始の目印となる開始コドンは通常MetをコードするAUGですが、そのAUG付近の配列など、条件が揃わないと翻訳が開始されるわけではありません。
また、終わりを意味する終止(STOP)コドンは3種類あり、UAG、UGA、UAAですが、これらに対応するtRNAは存在せず、代わりに翻訳終結因子と呼ばれるタンパク質が存在し、翻訳終結因子により翻訳は終結され、ポリペプチドは完成します。

次は、こうやって合成されたポリペプチドが、どうやって機能を持つタンパク質になっていくのかを話します。

タイトルとURLをコピーしました